カーネーションの出来るまで A

植えた苗が活着(土に根付くこと)し、苗が伸長し始まったら、
ピンチ(摘心)をします。ピンチとは苗が20CM程度に
伸びたら(定植後約3〜4週間)4,5節の箇所で折り、節から伸張してきた
4本ないし5本の芽を育てて切り花を得られるようにする技術です。
これを1回摘心と言います。(図1)

また、そのうちの1本ないし2本の芽を折り
より多くの切り花を得られるようにする技術もあります。
これは1回半摘心と呼ばれます。(図2)

伸張してきた芽を全て折る方法もあり、これは2回摘心と呼ばれます。(図3)
切り花本数は一番多くなりますが、到花日数(花が咲くまでの日数)
がかかるため、早生系の品種向きの技術です。

図1

図2

図3

ピンチ作業が終わると、花が咲くまでは管理作業が主な仕事です。
余計に出すぎた芽を整理したり、害虫が付いたり病気が出ないように
薬剤散布をします。夏の時期は大変な作業で、倍率、使用農薬、天候
などにより葉や茎に薬害が出ることもあり頭を悩ませます。

薬剤散布風景

 

苗がだいぶ伸びてきました、
この頃になると病害虫の防除にはかなり気を使います。
ダニやアブラムシ、スリップス、ヨトウムシetc・・・様々な害虫がつきます。
病気では立枯れ性の病気や灰色カビ病、斑点病などが発生しやすくなります。

 

つぼみが大きくなってきました、もうすぐ咲きそうですね♪
この時期は、蛾の幼虫の卵がかえり、つぼみの中を食い荒らされることがあります。
そうなると商品価値がなくなってしまうので、管理には細心の注意が必要になります。

 

きれいな花が咲きました、選別をして箱に詰めて出荷です。


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00/12/09